結論から言うと、「失業保険」は一般に広く使われている通称であり、法律上の正式な仕組みとしては雇用保険の「求職者給付」という給付の枠組みがあり、その中心となる給付が「基本手当」です。つまり「失業保険=基本手当」とほぼ同じ意味で使われていますが、正式には求職者給付という大きな枠組みの一部という位置づけになります。用語の整理を踏まえたうえで、失業保険(基本手当)シミュレーターでご自身の受給見込み額の目安を確認してみてください。
「失業保険」「求職者給付」「基本手当」の関係
雇用保険には複数の給付があり、そのうち離職者の生活の安定と再就職の支援を目的とした給付をまとめて「求職者給付」と呼びます。求職者給付にはいくつかの種類がありますが、一般の被保険者にとって最も基本となるのが「基本手当」です。日常会話やメディアで使われる「失業保険」「失業手当」という言葉は、法律上の正式名称ではなく、この基本手当を指す通称として定着しています。ハローワークの公式資料を調べる際は「雇用保険の基本手当」という表現で探すと、正確な情報にたどり着きやすくなります。
混同しやすい別の制度(1)傷病手当
離職後に病気やけがで働くことができない期間がある場合に支給される「傷病手当」は、基本手当とは別の給付です。基本手当は「働く意思と能力があるのに職に就けない」状態にある方が対象であるのに対し、傷病手当はハローワークに求職の申込みをした後に、病気やけがのために継続して15日以上職業に就くことができない場合に支給される仕組みです。基本手当を受け取れない期間の生活を保障する、いわば基本手当の代わりとなる給付という位置づけであり、名称は似ていますが健康保険の「傷病手当金」とも異なる制度です。
混同しやすい別の制度(2)高年齢求職者給付金
65歳以上で離職した方には、基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」という別の給付が用意されています。基本手当が日額×所定給付日数という形で継続的に支給されるのに対し、高年齢求職者給付金は基本手当日額に相当する額をもとにした一時金として支給される点が大きな違いです。本シミュレーターは基本手当を対象としているため、65歳以上のケースでは金額を表示しない設計になっています。65歳以上で離職された方は、高年齢求職者給付金の制度についてハローワークで確認することをおすすめします。
用語を整理しておくメリット
「失業保険」「求職者給付」「基本手当」といった言葉の関係を理解しておくと、ハローワークの公式資料や制度の説明を読んだときに、自分がどの制度について調べているのかを正確に把握しやすくなります。特に、傷病手当や高年齢求職者給付金のように名称や仕組みが似ている別の制度と混同すると、受給できる金額や条件を誤って理解してしまう恐れがあります。制度を正確に理解したうえで、ご自身のケースがどの給付に該当するかをハローワークに確認するのが確実です。
まとめ
「失業保険」は通称であり、正式には雇用保険の「求職者給付」の中心的な給付である「基本手当」を指します。傷病手当や高年齢求職者給付金など、名称が似ていても仕組みが異なる別の制度もあるため、混同しないよう注意しましょう。本シミュレーターは基本手当を対象としており、失業保険(基本手当)シミュレーターでご自身の受給見込み額の目安を試算できます。
出典: ハローワークインターネットサービス 雇用保険制度の概要、ハローワークインターネットサービス 基本手当について本計算は参考情報です。実際の受給額・給付日数・受給開始時期は、雇用保険の受給資格決定・離職理由の認定・賃金日額の算定方法等により、ハローワークの決定内容と異なる場合があります。障害者等の就職困難な方向けの所定給付日数(別体系)には対応していません。給付制限期間は、自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇(重責解雇)等の例外規定を簡易化しています。雇用保険制度は改正される場合があるため、最新の制度内容はハローワークにご確認ください。