結論から言うと、「被保険者期間」は単に雇用保険に加入していた通算期間を指す言葉ではなく、離職日から1か月ごとに区切った各期間について、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上(または賃金支払いの基礎となった時間数が80時間以上)ある月だけを「1か月」としてカウントする、独特の数え方をします。この数え方の違いを知らないと、実際の被保険者期間が想定より短く計算されることがあります。ご自身の加入期間を入力すれば、失業保険(基本手当)シミュレーターで受給資格の目安を確認できます。
「加入期間」と「被保険者期間」は同じではない
雇用保険に加入していた期間がそのまま被保険者期間としてカウントされるわけではない、という点がこの制度の分かりにくいポイントです。ハローワークインターネットサービスの案内では、離職日を起点として1か月ごとに区切った期間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月(または、賃金支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月)を「被保険者期間1か月」として数える、とされています。逆に言えば、その月の賃金支払基礎日数が11日未満(かつ賃金支払基礎時間数が80時間未満)であれば、雇用保険に加入していた月であっても被保険者期間としては1か月に数えられません。
被保険者期間1か月 = 離職日から1か月ごとに区切った期間のうち、賃金支払基礎日数11日以上(または賃金支払基礎時間数80時間以上)の月
なぜこの数え方が重要なのか
被保険者期間の数え方は、受給資格要件(一般の離職者は12か月以上、特定受給資格者・特定理由離職者は6か月以上)を満たすかどうかの判定と、所定給付日数を決める際の被保険者期間区分の両方に影響します。たとえば、勤務日数が少ない月が離職前の期間に多く含まれている場合、雇用保険への加入期間としては12か月以上あるように見えても、実際に「被保険者期間」としてカウントされる月数はそれより少なくなることがあります。
短時間勤務や休職期間がある場合の注意点
パートタイム勤務や、育児・介護等による短時間勤務、休職期間などが離職前の期間に含まれている場合は、その月の賃金支払基礎日数・時間数が基準を満たしているかどうかを確認する必要があります。基準に満たない月が多い場合、想定していたよりも被保険者期間が短く算定され、受給資格要件を満たさない、あるいは所定給付日数の区分が変わる、といったことが起こり得ます。正確な被保険者期間は、雇用保険被保険者証や離職票、あるいはハローワークへの確認によって把握することをおすすめします。
まとめ
被保険者期間は「雇用保険に入っていた期間」とは異なり、離職日から1か月ごとに区切った各月について、賃金支払基礎日数11日以上(または賃金支払基礎時間数80時間以上)という基準を満たした月だけを積み上げて数えます。この数え方の違いが、受給資格要件の判定や所定給付日数に直接影響するため、正確な期間を把握しておくことが大切です。ご自身の加入期間の目安を入力すれば、失業保険(基本手当)シミュレーターで受給見込みを試算できます。
出典: ハローワークインターネットサービス 基本手当について、ハローワークインターネットサービス 雇用保険制度の概要本計算は参考情報です。実際の受給額・給付日数・受給開始時期は、雇用保険の受給資格決定・離職理由の認定・賃金日額の算定方法等により、ハローワークの決定内容と異なる場合があります。障害者等の就職困難な方向けの所定給付日数(別体系)には対応していません。給付制限期間は、自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇(重責解雇)等の例外規定を簡易化しています。雇用保険制度は改正される場合があるため、最新の制度内容はハローワークにご確認ください。