結論から言うと、再就職手当を受け取った後、再就職先で新しく決まった賃金が離職前よりも低い場合には、「就業促進定着手当」という追加の手当が支給される可能性があります。再就職を急ぐあまり賃金が下がってしまった人の負担を和らげるための制度で、再就職手当とセットで知っておくと安心です。基本手当や再就職手当の見込み額は、失業保険(基本手当)シミュレーターで試算できます。
就業促進定着手当の支給要件
ハローワークインターネットサービスによると、就業促進定着手当は、再就職手当の支給を受けた人が、再就職先に引き続き6か月以上雇用され、なおかつ再就職後6か月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額よりも低下している場合に支給されます。つまり、再就職手当を受け取っていることが前提の制度であり、再就職手当を受給していない場合は就業促進定着手当の対象にはなりません。
支給額の計算方法
支給額は、(離職前の賃金日額-再就職後の賃金の1日分の額)×再就職後6か月間の賃金支払基礎日数、という式で計算されます。ただし、この金額には上限があり、基本手当日額×基本手当の支給残日数相当×20%を超える分は支給されません。
就業促進定着手当の支給額 = (離職前賃金日額-再就職後賃金の1日分の額)× 再就職後6か月間の賃金支払基礎日数(上限あり)
再就職手当と併せて申請する流れ
就業促進定着手当は、再就職手当の申請とは別のタイミングで手続きが必要になります。再就職後6か月間、実際に雇用が継続し、賃金水準が確定して初めて支給額が計算できるため、再就職してすぐに申請できるものではありません。具体的な申請時期や必要書類は、再就職先のハローワークに確認するのが確実です。再就職手当をまだ受け取っていない場合は、まず再就職手当の要件を満たしているかどうかを確認することが前提になります。再就職手当の支給要件や計算方法については、別記事「再就職手当とは?もらえる条件と金額の目安」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
賃金が下がっても諦めなくてよい場合がある
再就職先を決める際、離職前より条件が下がることを不安に感じる方も少なくありません。就業促進定着手当は、そうした賃金低下の負担を一定程度補う仕組みとして用意されています。再就職を検討する際は、目先の賃金だけでなく、こうした制度も含めて総合的に判断するとよいでしょう。
上限額に注意する
就業促進定着手当の支給額には上限があり、基本手当日額×基本手当の支給残日数相当×20%を超える分は支給されません。賃金の下がり幅が大きい場合でも、この上限を超えて補填されるわけではない点には注意が必要です。実際に支給される金額の見込みは、再就職後の賃金水準が確定してからでないと正確には算出できないため、目安として捉えておくとよいでしょう。
まとめ
就業促進定着手当は、再就職手当を受け取った人が再就職先に6か月以上継続して雇用され、かつ賃金が離職前より下がっている場合に支給される可能性がある制度です。支給額は賃金の差額に基づいて計算され、上限も定められています。該当する可能性がある場合は、再就職先の管轄ハローワークに具体的な手続きを確認することをおすすめします。
出典: ハローワークインターネットサービス 就職促進給付本計算は参考情報です。実際の受給額・給付日数・受給開始時期は、雇用保険の受給資格決定・離職理由の認定・賃金日額の算定方法等により、ハローワークの決定内容と異なる場合があります。障害者等の就職困難な方向けの所定給付日数(別体系)には対応していません。給付制限期間は、自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇(重責解雇)等の例外規定を簡易化しています。雇用保険制度は改正される場合があるため、最新の制度内容はハローワークにご確認ください。