雇用保険の加入期間が1年未満の場合、離職理由によって受給資格の有無が大きく変わります。28歳・雇用保険の加入期間0.8年(9.6か月)・退職前の月給21万円というケースで比較すると、自己都合退職では受給資格そのものが得られず金額は出ませんが、会社都合退職や特定理由離職者に該当する場合は、基本手当日額5,201円・所定給付日数90日・総支給見込み額約468,090円が目安になります。ご自身の条件で試算したい場合は、失業保険(基本手当)シミュレーターをご利用ください。
自己都合退職の場合:受給資格の要件を満たさない
自己都合退職で基本手当を受給するには、離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。今回のケースは雇用保険の加入期間が0.8年(9.6か月)であり、この12か月の要件を満たしません。そのため、自己都合退職として扱われる場合は、賃金日額や基本手当日額を計算する以前に受給資格が得られず、金額は一切表示されない設計になっています。加入期間が1年に満たない状態での自己都合退職は、金銭的な備えを別途検討しておく必要があります。
会社都合・特定理由離職者の場合:要件が6か月以上に緩和される
一方、倒産・解雇等による「特定受給資格者」や、雇止め等による「特定理由離職者」に該当する場合は、受給資格の要件が離職日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上に緩和されます。今回のケースは加入期間0.8年(9.6か月)のため、この6か月要件は満たします。この場合の試算結果は次のとおりです。
基本手当日額5,201円 × 所定給付日数90日 = 総支給見込み額468,090円
賃金日額は7,000円となり、年齢・賃金水準に応じた給付率を掛けた基本手当日額は5,201円が目安です。所定給付日数は90日で、会社都合・特定理由離職者に該当するため給付制限期間はありません。総支給見込み額は約468,090円が目安です。
同じ加入期間でも離職理由で結果が大きく変わる
このように、雇用保険の加入期間がまったく同じであっても、離職理由が自己都合か、会社都合・特定理由離職者かによって、受給資格の有無自体が変わります。契約更新を希望していたのに更新されなかった(雇止め)場合や、体調不良・家族の事情など正当な理由があると認められる場合は、特定理由離職者に該当する可能性があります。自分のケースがどちらに該当するかは自己判断できるものではなく、離職票の記載内容をもとに最終的にハローワークが認定します。
まとめ
雇用保険の加入期間0.8年(9.6か月)・月給21万円のケースでは、自己都合退職なら被保険者期間12か月未満のため受給資格を満たさず金額は出ませんが、会社都合・特定理由離職者(6か月以上)に該当すれば基本手当日額5,201円・所定給付日数90日・総支給見込み額約468,090円が目安となり、給付制限もありません。ご自身の離職理由がどちらに近いか含めて、失業保険(基本手当)シミュレーターで試算できます。
出典: ハローワークインターネットサービス 基本手当について、ハローワークインターネットサービス 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要本計算は参考情報です。実際の受給額・給付日数・受給開始時期は、雇用保険の受給資格決定・離職理由の認定・賃金日額の算定方法等により、ハローワークの決定内容と異なる場合があります。障害者等の就職困難な方向けの所定給付日数(別体系)には対応していません。給付制限期間は、自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇(重責解雇)等の例外規定を簡易化しています。雇用保険制度は改正される場合があるため、最新の制度内容はハローワークにご確認ください。